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早期体験実習

 医療系大学では、専門科目を学ぶ前などの早い段階に行う実習が推奨されています。
 本学では入学直後の5月に早期体験実習があり、病院や訪問看護ステーションなど、看護師が活躍する様々な現場に赴いて学修します。
 現場に赴くことで、看護師になるための自覚が芽生え、実習後の学修意欲が高まります。
 早期体験実習での経験が、今後、自分の目指す看護師像を形作るきっかけとなるよう教員も全力でサポートします。

早期体験実習は、病院で2日間、地域施設で2日間行います。

病院

病院での看護師の役割についてのお話を聞いてから、配置された病棟で看護師と共に行動し、患者への援助を見学し、その援助の目的について説明を受けます。

在学生からのメッセージ

小林 璃央さん(3年)
盛岡市立高等学校出身

現場でのスピード感、看護師の強みを実感

早期体験実習では看護師の方に付いていくのに精一杯でしたが、それによって、実際の現場のスピード感などを実感することができ、初めて知る看護師に強みや役割などを見つけることができました。また、今後の目標を明確にすることや、学生生活・学業へのモチベーションを高めることにも繋がりました。早期体験実習で感じた気持ちや学ぶことへの意欲を忘れずに、今後も日々の生活や演習などから想像力や観察力を身につけ、看護師を目指す者としての責任感を持って学びを深めていきたいです。

地域施設

介護老人保健施設

介護老人保健施設では、要介護認定を受けている入所者の「在宅復帰」を目指した個別ケアの中から、看護職の役割や他職種との連携、コミュニケーション方法などを学びます。

在学生からのメッセージ

及川 楓華さん(3年)
専修大学北上高等学校出身

看護師としての観察力と連携の大切さ

介護老人保健施設は看護師との連携が大切である、ということを強く感じました。病院と違って看護師の人数が少ないため、看護師と介護士で情報共有しながら利用者のニーズに対応しなければなりません。介護老人保健施設で働く看護師には高いコミュニケーション力が必要で、また利用者と接する少ない時間で様々な情報を得る観察力も必要だと学びました。今後は、利用者が自宅復帰するために看護師はどのようにかかわっていくべきか、病院と比較しながら学んでいきたいです。

高齢者複合施設(デイサービス)

看護師や介護職の方々と一緒に食事・入浴・レクリエーション等のお手伝いをしながら利用者さんの健康状態を観察します。また、利用者の送迎に同行し在宅での暮らしの様子を知ることができます。

在学生からのメッセージ

塚辺 真理子さん(2年)
宮城県古川高等学校出身

人とのつながり、気配り目配りの看護医療

施設利用者は一人ひとり違った個別性を持っています。援助者は対象者に対して、これからをどうしていくことが本人や家族にとって重要か考えながら介助を行う必要があります。早期体験実習の現場ではそうした前提を踏まえながら、本人が行うことのできる力を最大限に活かし、本人の意思を尊重した援助を行っていました。今後、患者一人ひとりの個別性に合わせ意思を尊重した看護ができるようになるために、看護知識の基盤作りはもちろんのこと、周囲に気配りを心がけその人の「できる」を見つけられる人になりたいです。

保育園

保育園では健康な子どもの保育場面に参加しながら、保育園の看護師の指導のもとで健康観察や看護場面を見学し、看護師が活躍する場とその役割について体験的に学びます。

在学生からのメッセージ

神山 らなさん(3年)
青森明の星高等学校出身

子どもの成長に伴った看護を学ぶ

知識や技術がほとんどないまま早期体験実習へ行ったので色々と不安はありましたが、看護師の方が一つひとつ丁寧に教えてくださり、子どもとの交流をしながら成長に伴った看護を学ぶことができました。実際に、食物アレルギーがある子どもに対する看護、怪我をした子どもへの看護などを見学しました。知識や技術の他に、子どもに対する声がけなど基本的な部分を身につけ、多職種との連携についても学びがありました。子どもの年齢や心情、姿を様々な角度から考えて、一人ひとりに合った看護をしていきたいです。

訪問看護ステーション

住み慣れた地域に暮らす療養者のご家庭に看護師とともに訪問し、その人らしい生活に繋がる援助や多職種との連携について学びます。

在学生からのメッセージ

青山 桃子さん(3年)
山形県立寒河江高等学校出身

患者さん一人ひとりに寄り添えるような看護師に

「看護師=病院で働く」というイメージを強く持っていましたが、早期体験実習では訪問看護ステーションを見学しました。患者の自宅に訪問し、コミュニケーションや医療行為の現場を体験し、病院と比べて患者との距離が近く、交流の時間も長いため、その人の性格や生活に寄り添う看護が印象的でした。その姿を見て、患者とのコミュニケーションを取り、一人ひとりに寄り添えるような看護師になりたいという目標を立てることができました。また、病院でも在宅をイメージした看護を取り入れていく必要があることが分かりました。

市町村保健センター

市町村で行われる健康診査事業などの保健事業を見学し、保健師をはじめとした行政機関で働く看護職の住民に対する支援の実際や多職種との連携の様子について学びます。

在学生からのメッセージ

櫻田 太暉さん(2年)
岩手県立花巻南高等学校出身

幅広い年齢層の方々へ適切に接する事ができる看護職者へ

早期体験実習で町役場へ行き、保健師について学びました。看護師と比較して、保健師は健康を維持・促進させる役割があります。現場では、乳児の現状の成長状態を検査する「1歳6ヶ月健診」、栄養士と連携した「母子の栄養状態の確認、促進」を行っていました。多職種と連携して情報共有し、子どもにも親にも不安を与えないように優しくコミュニケーションを行う保健師の姿は、今後学んでいく中で自分が目指したい目標となるものでした。